【薬剤師×救命・ICU】そうだったのか!!よく使う鎮静剤!!デクスメデトミジン(プレセデックス®)、プロポフォール、ミダゾラム

薬剤師×業務

一般病棟から救命・ICU病棟へ異動になって最初に戸惑ったのが、使用されている薬剤が全くことなることでした。

その中で一番最初に押さえておかないといけないのが”鎮静剤”でした。

そこで、押さえておくべき鎮静剤とその特徴についてまとめました。

表に使用薬の特徴や濃度、流量などをまとめました。

(表)鎮静剤一覧

各薬剤の特徴について、説明していきます。

ICU/CCUの薬の考え方,使い方ver.2

大野博司 中外医学社 2015年12月
売り上げランキング :
by ヨメレバ

(1)GABAA受容体作動薬

GABAA受容体はイオンチャネル型の受容体であり、作動薬が働くとCl-が細胞内に流入して神経興奮が抑制されます。

この作用に着目して作られたのがベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

救命・ICU病棟においてもこの作用を利用した鎮静薬が使用されます。

①ミダゾラム

ミダゾラムはベンゾジアゼピン系の鎮静薬です。

鎮痛作用はなく、作用発現は早いですが、長期投与で中止後も遷延することがあり、腎機能障害のある患者では特に注意が必要です。

CYP3A4で代謝されますが、代謝物も中枢神経を抑制します。この代謝物が腎排泄されることが腎機能障害のある患者に呼吸抑制や低血圧などの症状が出てしまう理由となります。

深い鎮静を得たいときに使用され、浅い鎮静を保ちたいときには避けられている印象があります。

ベンゾジアゼピン系であるため、急激な中止で離脱症状が起こることがあり、中止する際は漸減が必要です。

拮抗薬としてはベンゾジアゼピン系薬であるためフルマゼニルの使用が可能です。

持続静注の組成(例)

ミダゾラム(10mg/2mL)5A+生食40mLで0.04-0.2 mg/kg/hrで投与。

禁忌(ドルミカム®添付文書より)

  1. 過敏症の既往歴のある患者
  2. 急性閉塞隅角緑内障の患者
  3. 重症筋無力症のある患者
  4. HIVプロテアーゼ阻害剤を投与中の患者
  5. ショックの患者、昏睡の患者、バイタルサインの抑制がみられる急性アルコール中毒の患者

②プロポフォール

プロポフォールも GABAA受容体作動薬です。プロポフォールにも鎮痛作用はありません。

末梢血管の拡張作用や心抑制の作用があり血圧低下が起こることがあり、循環が落ち着いていない場合は注意が必要です。

半減期が短く、中止後短時間で覚醒するため頻繁に使用されます。

注意点

プロポフォールは脂肪乳剤であり、汚染により細菌が増殖しやすいため12時間で交換する必要があります。

ダイズ湯で作られており1mLあたり1.1kcalあるため、栄養面でも計算に含める必要があります。投与中の高TG血症を経験することがあります。

また、特に注意が必要な副作用にプロポフォール注入症候群(PRIS)があります。

プロポフォール注入症候群(PRIS)とは

PRISはプロポフォールの代表的な副作用であり、特に長期間投与した場合に注意が必要です。

代謝性アシドーシスや乳酸高値、横紋筋融解症、高K血症、高TG血症、急性腎障害などが起きた時はPRISを疑う必要があります。

参照:アスペン麻酔Web ディプリバンQ&A

持続静注の組成(例)

プロポフォール(1g/100mL)原液を0.3-3 mg/kg/hrで投与。

禁忌(プロポフォール添付文書より)

  1. 本剤又は本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 小児(集中治療における人工呼吸中の鎮静)

(2)α2受容体作動薬

①デクスメデトミジン(プレセデックス®)

GABA受容体作動薬とは異なる機序であり、プレセデックス®は鎮痛作用もありますが、鎮痛作用は弱く鎮痛を目的とするならばフェンタニルとの併用が必要となります。

交感神経抑制作用もあるため、徐脈、血圧低下には注意が必要です。

ただ、呼吸抑制やせん妄を起こすことがすくないため頻繁に使用される薬剤です。

持続静注の組成(例)

プレセデックス®(200μg/50mL)キットを0.2-0.7 μg/kg/hrで投与。

禁忌(プレセデックス®添付文書より)

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

いかがでしたでしょうか。

初めて配属されたとき、薬の違いに本当に戸惑いました。

ただ日々業務を行う中で使い方や投与量など少しずつイメージがつかめてきました。

最初にこれだけは知っておいた方が良いと思うことをまとめることができたと思います。

この年になって新しいことを勉強するのは大変ですが、新しい知識が増えるのは本当に楽しいことでした。

薬剤師は日々勉強と言われますが、薬剤師に限らず人生勉強をやめたら成長は止まってしまいます。

どのような事象からも何か学びを得る気持ちで日々過ごすことで成長を実感し、充実した人生につながると信じています。

一緒に成長を続けていきましょう!!

参照;各薬剤添付文書、HP

コメント

  1. […] 参考記事:【薬剤師×救命・ICU】そうだったのか!!よく使う鎮静剤!!デクスメデトミジン(プレセデックス®)、プロポフォール、ミダゾラム […]

タイトルとURLをコピーしました